
給湯器を新たに設置する場合、どの位置に置くべきなのか気になっている方も多いことでしょう。
給湯器には基本的に設置位置を決める基準があり、自宅の条件に合わせて最適な位置を決定することが大切です。
ここでは、給湯器の設置位置に関する基準や設置タイプに関して解説します。
Contents
給湯器の設置位置には基準が設けられている
給湯器の設置位置には、実は基準が設けられています。
ここでは、給湯器設置基準の概要や設置基準を守らない危険性について解説します。
給湯器設置基準の概要
給湯器の設置位置には基準があり、ポイントをまとめると、おおむね以下の3つになります。
<給湯器の設置基準>
- 可燃物からの距離
- 開口部からの距離
- 排気筒の設置基準
上記のうち、可燃物や開口部からの距離基準は屋外設置タイプ、排気筒の設置基準は屋内設置タイプの給湯器に設けられているものです。
可燃物とは、配管や植物など高温になると燃えるもので、給湯器の周りに置かれる可能性があるものを指しています。設置基準では給湯器の上下前後をどれだけ開けるべきかを定めています。
開口部とは、窓やドアなど建物の開口する部分です。こちらもやはり、給湯器の上下、側面との距離が定められています。
排気筒は、それぞれの給湯器の排気方式によってさまざまな基準が存在します。
設置基準を守らずに給湯器の位置を決める危険性
設置基準を守らずに給湯器の位置を決めてしまうと、以下のような危険が生じます。
- 給湯器の熱が外に逃げず、機内にこもって故障する
- 排気口が塞がれて不完全燃焼を起こす
- 可燃物に火が付き、火事になってしまう
不完全燃焼を繰り返すと給湯器が壊れてしまうだけでなく、一酸化炭素が排出されて命に関わる事故につながる可能性もあります。
また、可燃物を近くに置いた場合には火事発生の可能性もあるため、十分な注意が必要なのです。
「給湯器の設置タイプ(屋外・屋内)」の項目を作成
給湯器は設置する場所によって種類が異なります。
屋外据置タイプ
一軒家等の屋外の地面や石ブロックの上に設置されています。目に見える特徴は配管が給湯器の側面から出ていることで、お風呂の浴槽に向けてお湯が通る穴がひとつあります。
広いスペースが必要になるので、十分な設置スペースが取れない場合には設置できません。
スペースが必要なことから、一軒家など戸建て住宅への設置に向いています。雨風の影響を受けやすいため、特に冬場の気温が下がったときには効率よく運転することが難しくなります。
屋外にあることから吸気も排気も屋外で行うため安全です。
屋外壁掛タイプ
据置タイプを置くほどのスペースを取れない、一軒家などの壁やマンションの壁やベランダの壁などに取り付けることができます。
主な特徴は給湯器の下部分に配管が出ていることです。
壁につけられていて目立ちますが、配管が気になる場合は下に配管カバーや設置台を取り付けて隠すこともできるので、住宅の外観に配慮することも可能です。据置タイプと同様に屋外設置のため雨風や気温の影響を受けやすいため、運転への影響が出やすいです。
屋内設置タイプ
屋外に設置できない環境にある店舗等で多く使用されており、排気方法の違いによって4つの方式に分類されます。
- 屋外の空気を取り込んでガスを燃焼させるときに排気を自然に行う自然吸排気式(BF式)
- ファンを使うことで強制的に排気を行う強制給排気式(FF式)
- 屋内の空気を利用してガスを燃焼させるときに排気を自然に行う自然排気式(CF式)
- ファンを使って吸排気を行う強制排気式(FE式)
排気口が人間の高さよりも高い位置にすることが多いため、壁掛け型が基本スタイルになります。
屋内の場合吸排気も屋内のため、ガスを吸ってしまう可能性も上がります。
爆発や火災などの事故の際、屋外設置よりも人への影響が出やすいリスクもあるため、設置スペースがある場合は屋外を選ぶケースが多いです。ただし、雨風や気温の影響を受けにくいので、安定した運転と凍結によるトラブルを減らすことができます。
「設置基準を守らない場合のリスク」
給湯器の設置位置には基準が設けられていて、守らないとトラブルが発生し大きな事故につながりかねません。
設置基準を守らない場合、どのようなリスクがあるのか解説します。
火事のリスク
給湯器の近くに可燃物があると、引火して火事になる危険性があります。
タオルを排気口の上に置いていただけで引火したケースもあるため、十分に気をつけなければなりません。
周りに物を置かないようにすることで回避できるので、設置基準に従った安全な環境で給湯器を使う必要があります。
一酸化炭素中毒のリスク
空間の余裕が無く排気口の前に壁などの障害物があると、吸排気がうまくいかず不完全燃焼を起こしてしまうことがあります。
不完全燃焼を起こすと一酸化炭素が排出されるので、一酸化炭素中毒になる可能性が高くなり非常に危険です。
特に屋内設置型の場合に一酸化炭素中毒になるリスクが高いので、窓を開けるなど換気を行うようにしましょう。
屋外設置の場合は安全と思いがちですが、窓や換気口から一酸化炭素が室内に流れ込んで充満すると危険なので、窓や換気口の位置にも注意が必要です。
給湯器の故障リスク
何度も不完全燃焼を起こすとインターロックがかかってしまうことがあり、修理が必要になります。
スペースが無くゴミが溜まりやすくなるなど、設置基準を守らないと様々なトラブルを引き起こしかねません。
給湯器の熱を外に逃がすことができなくなり、熱が機器内にこもってしまうことで故障してしまう可能性も高くなるので、設置基準は必ず守る必要があります。
給湯器の設置位置はどう決まる?
ここからは、給湯器の設置位置の決め方を2つのポイントに整理して解説します。
さまざまな設置タイプ
給湯器には、以下のようにさまざまな設置タイプが存在します。
- 屋外設置タイプ
建物の外壁に固定する壁掛型や地面の上に固定する据置型がある - 屋内設置タイプ
強制給排気(FF)型や強制排気(FE)型がある - PSタイプ
マンションの玄関ドア付近にあるパイプスペース内に設置する - その他
浴室内に浴槽と並べて設置するタイプや、マンションのベランダに設置するタイプもある
それぞれ、自宅の状況に合わせて最適なものを選択するとよいでしょう。
戸建てかマンションかによっても違う
給湯器の設置位置を決める際には、戸建てなのかマンションなのかによっても異なります。
戸建ての場合は比較的自由に設置タイプを選択でき、設置基準を守り安全を確保できれば、屋内・屋外両方のタイプが利用可能です。
マンションの場合は管理組合が定めた規約などが存在するため、ある程度設置タイプは事前に決められています。
また、マンションの場合はPSタイプが比較的多いでしょう。
自宅の状況に応じて給湯器の設置タイプを決めよう
給湯器の設置位置には基準が設けられており、設置基準を守らなければ給湯器の故障だけでなく、事故にもつながりかねないため注意が必要です。
給湯器の設置タイプには屋内設置タイプや屋外設置タイプをはじめさまざまなものが存在し、戸建てかマンションかなど自宅の状況に合わせて適した設置タイプを選択します。
この記事を参考にして、最適な給湯器の設置位置を決定しましょう。
当サイトでは横浜で給湯器の交換をお考えの方のために、横浜で評判の良い給湯器交換業者をランキング形式で紹介しています!良かったらチェックしてみてください。